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天国の扉

セフレの彼は幼なじみ17

「ああん……すごかった……」

 クライマックスの波が過ぎ去り、お互い少し落ち着いたところで、騎乗位の体勢で繋がったまま菜那美が言った。

 陸翔の手は、依然として菜那美の両バストを掴んでいる。

 そのことも菜那美を嬉しくさせていた。

 できればこのままずっと繋がっていたい、と願う菜那美。

 陸翔は充足感あふれる晴れ晴れとした表情で言った。

「この体位も気持ちいいな。菜那美の中、熱くて柔らかくてすっごく気持ちいいぞ。そんで、菜那美ってかなり腰振りも上手いよな」

「そ、そんなこと褒められても……。喜んでいいの?」

「いいに決まってるだろ」

 面白そうに笑いながら言う陸翔。

 普段学校では滅多に笑顔を見せることがない陸翔が、自分の前ではこうして何度も笑顔になってくれることも、菜那美は信じられないほど嬉しいのだった。

 ところが、その陸翔の表情が、ちょっと複雑そうなものに急変する。

 そして、言いにくそうに言った。

「うーん、気持ちいいからずっとこうしていたいのは山々だけど……。今回はゴムを着けてるだろ。だから、若干……不快感もあるというか……」

「そ、そうだよね。ごめんね、すぐにどくね」

 菜那美は身体を離して立ち上がる。

 菜那美としても、言うまでもなく、ずっとそのまま繋がっていたかったのだが。

 すると陸翔は、ゴムを外したり、ティッシュで拭いたり、後始末を始めた。

 菜那美ももちろん、手伝うことに。

 後始末が一段落し、お互い服を着たあと、菜那美が言った。

「やっぱり、次は私がピルを飲むね」

「そっか、ありがとう。正直、俺もやっぱ、生でしたい。ゴム着けてしても、気持ちいいのは気持ちいいけど、どうしても生にはかなわないもんな。菜那美もそうか?」

「うん……」

 同意して頷く菜那美だったが、菜那美にとっては「より気持ちよくなりたいから」という理由だけではなかった。

 それよりも、「陸翔と直接、触れ合いたい。そのためには、ゴムが邪魔」という思いの方が強いようだ。

 しかし無論、そんなことを言えるはずもない。

 そこでふと、何も着けずに交わった初体験時を思い出す菜那美。

 思い出しているだけにも関わらず、菜那美の股間は再び湿ってきた。

 それをごまかす意味もあって、菜那美が言う。

「いやらしい女って思わないでね……」

 陸翔は柔和な表情で手を振りながら答えた。

「そんなこと思うはずがないだろ。別に普通のことじゃん。俺だって、生でしたいって思ってるし。そもそも、俺たちもう、結婚できる年齢なんだぞ」

 陸翔が発した「結婚」という言葉に、胸をときめかせてしまう菜那美。

 決して、「自分としてもらえるかも」といった期待があってのことではなかった。

 現状のままだと、絵莉花というその彼女こそ、陸翔の妻に一番近い女性だということは、菜那美にも重々分かっている。

 だがそれでも、菜那美はついつい夢見てしまうのだった。

 そして、ますます股間を花蜜で濡らす菜那美。

 かなり濡れてきてしまったので、このままでは匂いなどでバレてしまいそうだと焦った菜那美は、話題を変えようとして言った。

「昨日もバイトお疲れ様」

「ありがとう。昨日で辞めたけどな」

「え?! 2年以上も頑張ってたのに?!」

 まさかそんなことになるとは予想もしていなかった菜那美は驚いた。

「俺たち、受験生なんだぞ、一応」

 陸翔は苦笑して続ける。

「大学生になったら、またどっかでバイトするけど、さすがにそろそろ勉強もしていかないとまずいだろ。部活だって、長くとも夏休みいっぱいで3年生は引退だしな。まぁ、大会なんだから、敗退した時点で終わりだけど」

「そ、そうだよね……。私も勉強しなくちゃ……」

 思い出したかのように言う菜那美。

「その口ぶりでは、すっかり忘れてたな」

 愉快そうに言う陸翔に、正直に白状する菜那美。

「うん、完全に。陸翔はもう志望大学って決めたの?」

 前々から気になっていたことを菜那美は切り出した。

 もし、陸翔がこの春から彼女を作らなければ、「大学も一緒のところへ行かない?」と誘ってみるところだったのだが。

 陸翔に彼女ができ、状況が一変してしまったため、言い出す機会も勇気もなくなってしまったのだった。

 それに、現状から考えると、陸翔は絵莉花というその彼女と一緒に通うことになりそうなのは、火を見るよりも明らかだ。

 そんなことを考えると悲しく寂しい気持ちになってきたが、落ち込んでいる様子を悟られては困るので、平静を装う菜那美。

 陸翔は頭をかきながら答える。

「具体的にどの大学を目指すのかはまだ決めてないな」

「陸翔は成績優秀だから、どこの大学でも合格できるよね。私は頑張らないと……」

「俺だって頑張らないとヤバイに決まってるだろ。お互い、頑張ろうな。さてと、そういうことで、こっからは真面目に勉強するか。俺も帰って、まず宿題からしないと」

「あ、私も宿題をするね」

 本心では、陸翔と一緒に宿題もしたかった菜那美だったが、言い出せるはずもない。

 そこから数分、たわいもない話をしたあと、挨拶を交わして陸翔は帰っていった。