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天国の扉

ちょいS部長の羞恥レッスン59

 花火と遠くにある電灯以外に明かりがないという暗がりの中、二名の人の姿が出現した。

 対面座位で藤崎と繋がったまま、璃子は仰天のあまり固まってしまう。

 その二人組も、すぐに璃子たちに気づいたようだ。

 そのうちの一人が、ばつが悪そうに言った。

「あ、せっかく二人っきりで花火をご覧になっていたところ、すみません。俺たちも恋人同士ですし、どうぞお構いなく」

 藤崎のシンボルを花筒に挿し込んだまま、璃子は言葉を返すことすらできない。

 暗がりということも幸いし、どうやら璃子たちが性交をしているということまではバレなかったらしい。

 しかしそれでも、「セックスの最中、他の人たちが近づいてきた」というシチュエーションは変わらないので、璃子の動揺は計り知れなかった。

 思わず正面の藤崎の顔に視線を戻す璃子。

 すると、藤崎の顔色には動揺の色は一切ない。

 藤崎は璃子にだけ聞こえる程度の小さな舌打ちをすると、苦虫を噛み潰したような表情で「はい」とだけ答える。

 カップルたちはそれ以上何も言わず、静かに璃子たちから少し離れた場所へ移動し、腰を下ろした。

 こんな場面でも動じない藤崎を見て、璃子は「高虎さんらしい」と思いつつも、驚嘆を禁じえない。

 璃子は震える声で藤崎に耳打ちをした。

「どうしましょう……」

「俺たちがヤってるとまではバレてないようだし、このままの状態でいるしかないだろう」

「そ、そんな……」

 困惑するも、「今ここで身体を離せば、いくら暗がりとはいえ、性交がバレかねない」ということを十分に理解している璃子は、藤崎の意見に従うしかなかった。

 藤崎が冷静な声色で、再度璃子に囁く。

「動かなければバレることはないだろ」

 狼狽と困惑の極地に立たされ、璃子は返す言葉もない。

 ほんの数メートル先に人がいるというこの状況で、藤崎と性器を組み合わせているのだ。

 ただ、この状況がもたらしたものは、狼狽や困惑ばかりではない。

 言いようもない興奮もまた、璃子に与えているのだ。

 身体は全く動かさずとも、シンボルをくわえ込んでいる花筒は淫らな収縮をやめることはなかった。

 花蜜は次から次へと溢れ出て、璃子の興奮を如実に示している。

 璃子は「見られたら大変」とばかりに、何度も何度も浴衣の裾を手で動かし、結合部が横から見えないようにしようと努めた。

 声の我慢もしなくてはならない璃子は必死だ。

 そんな璃子とは対照的に、藤崎は時折快感から顔を歪める程度で、いつもどおりの冷静な態度を維持している。

 きょろきょろする璃子に向かって、藤崎がまたも囁いた。

「今さら慌てたところでもう遅いだろう。それより、花火をしっかり見ろ。せっかく来たんだろ」

「は、はい……」

 そう素直に答えつつも、花火をじっくり鑑賞する余裕は、今の璃子にはなかった。

 それでも、藤崎の機嫌を損ねたくないので、花火の方を向く璃子。

 打ち上がる花火の量は明らかに増してきており、その彩りは美しい限りではあったが、璃子の頭の中は現在進行中の性交のことでいっぱいだ。

 人に気づかれるかもしれない恐れから、興奮と感度を増している花筒は、容赦なくシンボルを刺激していく。

 シンボルの方も、時々ビクビクと動いており、花筒の締め付けに対してまるで感謝しているかのようだった。

 しばらく花火を見たあと、再びスッと藤崎の顔へと視線を戻す璃子。

 藤崎はこんな状況を全く感じさせない冷静な顔つきで、夜空を染める花火に見入っている様子だった。

 花火が時折照らすその端正な横顔に、璃子は釘付けとなってしまう。

 この関係が開始する前からずっと、藤崎のルックスの良さは璃子も認めていたが、花火を見ているその横顔は、いつにも増して魅力的に璃子の目には映った。

 花火を見ることも、そして現在の状況すら一時的に忘れて、しばしその横顔に見とれる璃子。

 すると、藤崎がまた璃子の方を向いたので、二人の目はばっちり合ってしまった。

 ドキッとし、視線を泳がせる璃子だったが、藤崎はそのまま璃子の顔を眺め続ける。

 次の瞬間、突如としてシンボルが激しい蠢動を繰り返した。

 びっくりした璃子の視線は、藤崎の顔に再び止まり、二人の目と目が再び合うことに。

 璃子が「あっ」と思った瞬間にはもう、藤崎の熱い樹液が花筒の中を満たしていった。

 璃子の方はクライマックスを迎えていなかったが、それでもこうして屋外―――しかも人がすぐ近くにいる状況―――で樹液を中に出される行為に、悦びを受けないはずがない。

 花筒は嬉々としてシンボルを締め付け続け、その熱くて濃厚な子種を子宮へと迎え入れていく。

 自身はクライマックスを迎えていない璃子は、いつもとは違い、樹液放出時における藤崎の表情をじっと見つめることができた。

 さすがの藤崎も多大なる快感に襲われているらしく、目を閉じたまま表情を歪ませ、時折小さく「う……んん……」などとうめき声すらあげている。

 自分との性交により、藤崎が悦びの瞬間を迎えたことをしっかり確認し、璃子の心は弾んだ。

 お腹に広がる熱い感触も相まって、璃子はうっとりとしてくる。

 大量の樹液を璃子の中へ吐き出した後、シンボルはその動きを止めた。

 花筒とシンボルをねっとりと絡ませたまま、二人はしばし目を閉じ、余韻を味わう。

 遠くの空に打ち上がる花火の低くて大きな音に包まれながら。