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天国の扉

美術教師の羞恥デッサン68(早耶香編20)

 初デッサンの日から数日後、早耶香は気が進まないながらも、薮下宅にいた。

 亜美子や藍里のデッサンが行われた例の部屋だ。

 時刻は午前10時前だが、8月ということで気温はグングン上昇している。

 ところが、亜美子や藍里のデッサン時には効いていたエアコンが全く起動しておらず、室内は既にそこそこ暑い状態になっていた。

 早耶香ももちろん暑かったが、それ以上に、これから藪下と二人っきりの場で全裸にならなければならないという大仕事に関する心配と苦痛が大きく、それどころではない。

 藪下は時計を見ながら、平然とした様子で言った。

「では、脱いで準備してくれるか?」

 心の中で「このときがまた来ちゃった」と呟くと、数秒間ためらってから、早耶香は脱衣を開始した。

 一度経験したとはいえ、こうして人前で裸になることに対しては全く慣れない早耶香。

 早耶香は服を脱ぎながら、初回デッサン後にきっぱり断ることができなかったことを後悔していた。

 早耶香としては、「先生一人だけに見られることは、あんなに大勢の男子たちに見られた初回よりも恥ずかしさが軽減されるのでは」という楽観論を抱いていたのだが、実際にやってみて初めて、「人数は関係なく、恋人でもない人から裸を見られるのは恥ずかしい」ということに気づいたのだ。

 しかし、引き受けてしまった以上、もはや逃げ出すことはできない。

 藪下の熱心な視線を受けながら、早耶香は再び一糸まとわぬ全裸となっていた。

 裸になっただけのこの段階で、既に早耶香の乳首は起き上がり始めている。

 そのことに早耶香自身も気づいていたが、どうすることもできなかった。

 陰毛がほんの僅かに生えかけている恥丘をじっくりと見入りながら、藪下が言う。

「うむ、前回の剃毛からまだ日が浅いので、陰毛は少ししか生えていないな。このくらいなら問題ないだろう」

 恥ずかしい部分を見られた上に、こういう発言までされて、早耶香の顔色は赤みを増す。

 ただ、早耶香がどうにか耐えることができていたのは、「前回の出来事は全て、自らと俊哉が興奮して暴走した結果だ」と勝手に思いこんでいたからだ。

 この場には、俊哉も他の男子もいないので、「いるのは先生だけだし、何も起こらないはず。後は私が変な気分にならないよう、気をつけるだけ。もしそんな気分になっても、まさか先生が私に襲い掛かるようなことはなさらないだろう」という、これまた別の楽観論を早耶香は抱いていたのだった。

 早耶香の上気した顔や反応を始めた乳首、恥丘、脇、太ももなどを舐め回すように視姦しながら藪下が言う。

「魚谷はやはり最高のモデルだな。実に美しい。創作意欲を掻き立てられるぞ」

「あ、ありがとうございます」

 褒められたことに対して、戸惑いつつも素直に礼を言う早耶香。

 するとここで藪下が、例のペットボトルを手にして言った。

「じゃあ、また水分補給をしておいてくれ。エアコンが故障していて、暑いからなおさらな。昨夜故障してしまったので、どうにもならなかった。すまないな」

「あ、いえ、お気になさらないでください。まだ午前中ですし、暑さは我慢できないほどではないですから」

 ペットボトルを受け取りながら、早耶香はこころもち表情を和らげて答える。

 その実、藪下のすぐそばで全裸になっているこの状況に、狼狽と困惑を強く感じていたが、表には出さずに。

 そして早耶香はまたしても、何の疑いも持たずにお茶を何口も飲んだ。

 早耶香が飲むのをやめ、ペットボトルのキャップを閉めてから自分のそばに置いたのを見て、藪下が尋ねた。

「お手洗いは大丈夫か? 行くなら今のうちに頼むぞ」

「はい、大丈夫……だと思います」

「それなら、早速ポーズをとってもらおう」

 そう言うと、藪下は早耶香にポーズの指示を与えていく。

 膝くらいの高さの台を持ち出してきた藪下が要求したのは、「右足を上げて、その台の上へ乗せるポーズ」だった。

 亜美子がとらされたポーズと全く同じものだ。

 藪下の指示どおり、前方に置かれた台の上へと右足を乗せる早耶香。

 そして、上体を前傾させ、上がっている右膝の上へ両手を重ねて置くと、ポーズ完成となった。

 バランス的にはやはり安定しているポーズではあったが、早耶香もまた、亜美子と同じく、「脚を開いている状態になったので、正面から花裂をはっきり見られてしまう」ことに対して恥ずかしさを募らせることに。

 陰毛がまだほとんどまともに生えていないため、花裂は藪下から丸見えとなってしまっている。

 早くも濡れ始めたその部分を直視し、にやつきを抑えきれぬ様子の藪下が言った。

「ではデッサン開始といこうか。今から10分間、動かずにそのポーズのままじっとしておいてくれ」

 藪下はきびすを返すと、自席に座ってキャンバスに向かう。

 そして実際にデッサンをしつつも、早耶香の全身を必要以上に凝視し続けた。

 乳首や花裂をばっちり見られてしまっていることを、早耶香も分かっており、頬や耳にますます赤みが差す。

 それでも、「まず、この10分間を耐えないと。先生が満足しない場合は、いつまで経っても終わらせてもらえないかも」と思い、必死で静止し続けた。