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天国の扉

美術教師の羞恥デッサン63(藍里編4)

 朋香のデッサンがあった日の午後3時―――。

 薮下宅の一室には、藪下と藍里の姿があった。

 前日に未桜と亜美子、そして午前中には朋香のデッサンを行った上で、午後からこうして藍里のデッサンを行おうとしている藪下は大忙しだ。

 もっとも、藪下は性欲過多かつ精力絶倫なので、疲労の色は一切見受けられなかったが。

 窓からは明るい夏の日差しが、カーテン越しに降り注いでいる。

 涼しい風を室内へ送り込んでいるエアコンの隣には、亜美子のデッサン時と同じく、猿をかたどった木製の人形がかすかに揺れていた。

 モデル台の上へと藍里を上らせてから、藪下が言う。

「じゃあ、服を脱いでそこのバスケットに入れてくれ」

 藍里はこの期に及んで、引き受けたことを深く後悔した。

 この場に来るまでにも既に、気が進まなかった藍里だったが、今はもう完全に「出来ることなら今すぐこの話を降りたい」と考えているのだ。

 だが、藍里の性格的にも、そんな無責任なことはできるはずもない。

 彼氏の光範に対して、心の中で深く謝りながら、藍里は脱衣を始めた。

 藪下が慌しく何やら準備を進めており、モデル台に立つ藍里のほうへはあまり視線を向けていないことが藍里にとっては僅かな救いだったといえる。

 ピンクの下着をそそくさと脱ぎ去り、生まれたままの姿となった藍里は、そっと両手で胸と股間を隠した。

 すると、準備を終えたらしい藪下が、ペットボトルを手に、藍里に向かって近づいてきて言う。

「ポーズ中は、ずっと静止してもらわないといけないので、喉が渇いていたら今のうちにこれを飲んでおいてくれ。あと、お手洗いも行きたいのなら、今のうちに頼むぞ」

「は、はい……」

 かすれた声でそう言うと、差し出されたペットボトルを受け取る藍里。

 早くも喉がカラカラだった藍里は、続けて「お気遣いありがとうございます」と言うと、中身のお茶をごくごく飲んだ。

 例によって、媚薬が仕込まれているので、お茶の味はおかしかったが、藍里には「緊張しているからそう感じるだけ」という気がしていた。

 お茶を飲んでいる間は、ペットボトルを右手で持ったため、胸を隠すことは出来なくなってしまう。

 そして、ふっくらとした乳房が、藪下の目に初めて晒されてしまった。

 淡い色合いをした美しい乳首や乳輪を、薮下はじっくり舐め回すように視姦していく。

 藍里はというと、飲むことに集中しており、藪下の視線にまで意識が回らなかった。

 やがて、ペットボトルの約半分ほどもお茶を飲んでから、キャップを閉める藍里。

 藪下はそのペットボトルを受け取り、藍里が立つモデル台のすぐそばに置いてから言った。

「お手洗いのほうは大丈夫か?」

「は、はい。大丈夫です」

「準備万端のようだな。ではポーズ開始としよう。身体を隠しているその手をどけてくれ」

 藍里が密かにずっと恐れていたセリフが、とうとう薮下の口から飛び出した。

 逃げ出したい気持ちでいっぱいの藍里だったが、既に退路は絶たれている。

 藍里はゴクリと唾を飲み込むと、意を決して、股間を隠す手を移動させた。

 これでついに、藍里は生まれて初めて、光範以外の男性の前で一糸まとわぬ裸身を晒してしまうことに。

 柔らかそうな乳房は先ほどから見ているので、必然的に薮下の視線は下腹部に集中する。

 藍里の陰毛は平均的な濃さだったが、前日に行った手入れにより、きっちり整えられていた。

 初めて、彼氏以外の男性に恥ずかしい部分を見られ、藍里は羞恥のあまりもじもじと動いてしまう。

 ややもすると両手で胸と股間を隠したくなる衝動に襲われるが、藍里はどうにかそれを抑えて、両手をせわしなく動かしていた。

 顔中を真っ赤に染めた藍里は心の中で、「光範君、ごめんなさい。他の男の人に、大切な部分を見せちゃった。でも、先生は芸術家だし許してね」と呟く。

 それと同時に「やっぱりそれでも恥ずかしい……。だけど、アソコまでは見えてないよね、多分……。毛を見られるだけでも恥ずかしいけど……」とも思っていた。

 陰毛が生い茂る恥丘をギラつく視線で眺めながら、あろうことか藪下はさらに藍里に近づくとしゃがみ込む。

 そして、息が吹きかかるほどの距離から、まっすぐ恥丘を見つめる薮下。

 藪下の顔と、藍里の恥丘との間の距離は、20センチを切っている。

 そんな至近距離から、じっくり藍里の陰毛を眺めつつ藪下が言った。

「手入れしてあるな。しかし、もうちょっとだけ整えておこうか。よし、その場で座ってくれ」

「え?!」

 たたでさえ、パニック寸前といっても過言ではない状況下で言い放たれた言葉に、意味を理解できない藍里。

 しかし、藪下は巧みに誘導しながら指示を出し続け、藍里をその場でしゃがませることに成功した。

 ところが、いくら藍里が冷静さを欠いているとはいえ、「開脚する」という指示にだけはすぐ従うことはできない。

 大切な部分を全て、藪下に見られてしまうことになるので当然だろう。