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天国の扉

怪しい媚薬の研究所39(桜子&徹編2)

 莉央菜が満足そうに、さらに続ける。

「それだけじゃないわよ。テレビは最終手段として、その前段階があるわ。もし、あのお薬入りのお茶だけでは、どうにもならないと思ったら、こっちのリモコンをまず使うわ」

 今度は、さっきとは逆のポケットに手を突っ込むと、青くて小さなリモコンらしき器具を取り出す莉央菜。

 宮元にそのリモコンを見せつつ、莉央菜が話を続ける。

「モニターでは確認しづらいと思うけど、あの実験室の北西の壁に設置されている換気扇の隣に、スピーカーに似た装置が備え付けてあるわ。このリモコンの丸いボタンを押すと、その装置が起動する仕組みよ。その装置がどういう働きをするのかは、起動させたときに説明するわ。願わくば、今までどおり何事もなく実験が進んで、その装置もテレビも使用しないまま終わるのがベストね」

「なるほど、色々と考えてらっしゃるんですね。もしかして、その装置って……莉央菜所長が最近かなり開発に精を出しておられる、例の薬に関係しているんじゃありませんか? 昨夜のベッドで、その薬のお話もされてましたし」

 莉央菜は感心したように笑って答える。

「さすが、宮元君ね。鋭くてびっくりしちゃうわ。私がセックスの後で、すっかりリラックスした気分になって、ぺらぺらと研究成果を話しちゃうのも考え物かしら。きっと、昨夜の最後のエッチの後、私が話したことで、思いついたんでしょ?」

 今は期間限定で恋人同士という間柄ということで、ここのところ連日、宮元は莉央菜のアパートの部屋に泊まりこんでいるのだった。

 毎日、就業時間後は、夕食をともにしたあと、二人で莉央菜の部屋へと帰り、一緒に風呂に入ったり、ベッドで愛し合ったりしているのだ。

 別に恋人同士だからといって、何も莉央菜の部屋に泊まりこむ必要などないのだが、宮元が強引に頼み込み、「恋人同士って約束だ」と力説すると、莉央菜も拒絶できないのだった。

 そして、前日の性交のあと、繋がって抱きしめあったままの状態で余韻を楽しんでいるとき、莉央菜が研究の状況について色々と話していたのを、宮元はしっかり聞いていたということだ。

 必然的に、前日の激しい性交を思い出してしまった宮元は、股間を反応させ始めながら言った。

「ちょっと、莉央菜所長! この職場で、プライベートのことを思い出させないって約束じゃないですか! 私のムスコが我慢できない状態になりかねませんよ! 責任とってくださいね!」

 半笑いで前かがみになりながら、莉央菜をなじる宮元。

 莉央菜がおかしそうに笑いながら言う。

「ホントに我慢できなくなったら、言ってくれれば、このお部屋でお相手するわよ。たまに、鈴木や田中が報告に来るけど、別にエッチしてるとこ見られても問題ないでしょ」

「問題ありますよ! 莉央菜所長の身体を、他の男に見せたくありません! 私のなら何ら問題ございませんが」

「うふふ、独占欲も強いのね。分かったわ、私の身体が見えないように、対面座位ですればいいんじゃない? 宮元君がギュッと抱きしめてくれてたら、きっとドアのそばに立つ人からは、私の身体は見えないわよ」

「じゃあ、あとでその体勢でのセックス、よろしくお願いしますね!」

「……あれ? エッチするの、もう決定事項?」

 おどけたように尋ねる莉央菜。

 宮元は力強く答えた。

「もちろん!」

「うふふ、了解。ただ、あの二人の様子もしっかり確認しなくちゃね。そろそろ、お茶に入れた薬の効果が現れてくる頃だわ」

 そう言うと、モニターに視線を戻す莉央菜。

 宮元もそちらに視線を向けた。