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天国の扉

セフレの彼は幼なじみ39

 そんな様子の菜那美を見て、陸翔がギュッと菜那美を抱き寄せながら言う。

「やっぱり、傷ついてたんだな。そりゃ、知らないヤツに身体を触られたんだからな……。何度同じ目に遭っても、慣れるというものでもないだろうし」

 力いっぱい菜那美を抱きしめる陸翔。

 菜那美は、「傷ついてないといったら嘘になるけど、陸翔のお陰であまり傷つかずに済んだんだけど……。今こうして繋がっていたいのは、単純に陸翔が好きだからなんだけどな」と内心思いつつも、本音を言うことなどできるはずもなかった。

 それにまた、陸翔からそうして心配してもらっていることも、嬉しくないはずが決してない菜那美。

 トクントクンと自らの心臓の音を感じながら、菜那美は強く抱きしめ返しつつ言う。

「ありがとう……。でも、陸翔のお陰で安心できたよ。また……守ってくれる?」

「当たり前だろ、何度でも守ってやるよ」

 喜びで、胸が苦しいほど締め付けられる菜那美。

「陸翔……ありがとう……。助けられてばっかりだね……」

「いや、そうでもないぞ。小1の学芸会準備のこと、覚えてるか?」

 強く抱きしめたまま、陸翔が尋ねてくる。

 唐突な質問に一瞬戸惑いながらも、記憶を探る菜那美。

 しかし、陸翔が何のことを言っているのか、さっぱりだったので、素直に言った。

「ごめん、覚えてなくて……」

「まぁ、10年以上も前のことだから仕方ない。だけど、俺は一生忘れることはないからな。俺たちが同じクラスだったあのとき、学芸会準備のために大道具や小道具などをクラスのみんなで運んでたときのことだ」

 陸翔は語り始める。

 菜那美は黙って聞いていた。

「あの頃の俺は、今以上に人付き合いが苦手で、クラスメイトの間でもかなり浮いていた。よく話す友達といえば、菜那美しかいなかったと言っても過言ではないほどに。そんな俺でも、黙ってサボってたらさすがにマズイと思い、クラスメイトが二人がかりで長椅子を運んでいるのを見つけ、素早く駆け寄って手を添えた。少しでも手伝おうとしたわけだな。はっきり言って、邪魔だよな。そして、その二人からホントにはっきりそう言われた。『邪魔するなよ』と」

 抱きしめる手を緩め、苦笑しながら言う陸翔。

 菜那美は思わず言った。

「酷い……。陸翔がせっかく手伝おうとしたのに」

 菜那美のその言葉を聞き、少し嬉しそうに話を続ける陸翔。

「菜那美ならそう言ってくれるよな。んで、当時の菜那美も同じようなことを言って、俺を擁護してくれた。『せっかく手伝おうとしてくれてる人に、そんな言い方はないでしょ』ってな。菜那美は当時から温厚で優しくて、人に対して厳しい態度を取ったことを俺は見たことがなかったから、びっくりしたぞ。でも、俺は泣きそうになるほど嬉しかった。泣くのはかっこ悪すぎだから、泣かなかったけどな。なんだかんだ、俺も凹んでたから、菜那美の言葉に救われたぞ。あれ以来、『いつか菜那美に、この借りは返さないとな』と思ってきたんだが、なかなか返す機会も巡ってこないな。だから、痴漢の一匹や二匹、退散させたところで、返しきれないほどの恩を、俺は菜那美から受けてるんだ。さっきも言ったけど、俺はこのことを一生忘れない。菜那美に助けられたことを。……菜那美、どうした?」

 聞きながら涙をこぼし始めた菜那美を見て、陸翔が心配そうに言葉を切った。

 陸翔の背中から手を離し、目を拭いながら菜那美が言う。

「ううん、大丈夫。そんなことがあったんだ、すっかり忘れちゃってた……。私のしたことなんて大したことじゃないから、陸翔はそんなに気にしなくてもいいのに……」

「俺がそんな恩知らずだと思うか?」

 おどけた調子で言う陸翔は、言葉を続ける。

「何事もそうだけど、何かをした方の人間はそのことを忘れたり、気にも留めなかったりすることがしばしばだけど、された方の人間はずっと忘れることはないと思う。それが、菜那美のしてくれたような『良いこと』であれ、イジメみたいな『悪いこと』であれ。俺の場合でもその通りで、忘れることなんかあり得ない。あのときも礼は言ったはずだけど、改めてホントにありがとな」

 菜那美はこぼれ続ける涙を拭きながら、「ううん、いえいえ」とボソッと言った。

 陸翔がどこか清々しい表情で言う。

「昔話はこのくらいにしておくか。おふくろにバレるとシャレにならねえから、そろそろ離れるぞ」

 名残惜しい気持ちでいっぱいの菜那美だったが、さすがにこれ以上粘る理由も思いつかなかったので、従うことに。

「う、うん……。あさって、いっぱいしようね」

「おう」

 そして、菜那美はゆっくりと身体を離した。

 シンボルが外れた途端、菜那美の秘所から白い液が一筋流れ出た。

 陸翔の樹液に菜那美の花蜜が混じりあった液が。

 菜那美は大きくM字開脚をすると、いつものように陸翔に秘所を拭いてもらった。

 陸翔のシンボルは依然として膨らんだままだったので、陸翔の方でも「もっと続けていたい」と思っているのは明らかだ。

 だが、陸翔の母の帰宅が、それを許さなかった。

 二人はそそくさと服を着終えると、身支度を整え続ける。

 そして、いつ陸翔の母が部屋のドアをノックしても問題ない状態となった。